タイトル通りです。
なんとなく「外部ソフトを使用せずにUE5内でプロシージャルにラジオ風音声に変換したいな」と思ったので紹介します。
※MetaSoundの基本的な使い方は省略します。使用するにはプラグインをONにしてください。
また、音声サンプルはありません。
使用バージョン:UE5.0.3
フィルタを使ってこもったような音声にする
まだMetaSoundをほとんど触ったことがなく、機能を把握しきれていないので今回は単純にLPF(Low-pass filter)とHPF(High-pass filter)+αを使っていきます。もちろんBPF(Band-pass filter)でもできるはずです。
LPFは、所定の周波数以上の成分をカットするフィルターで、HPFはその逆です。
手順は以下の通りです。
①入力ノードのOn PlayピンからWave PlayerノードのPlayピンに接続して音声アセットを再生できるようにします。
②Wave PlayerノードのOut Leftピンから、ワンポールハイパスフィルタノード(HPF)のInピンに接続します。
下図の例では、カットオフ周波数を"3000"に設定しているので、3000Hz以上の周波数成分を通します(数値は割と適当なので調節してください)。
なお、今回はデフォルト設定のモノラル音声のまま進めるので、Wave PlayerノードのOut Rightピンは使用しません。
③ワンポールハイパスフィルタノードのOutピンからワンポールローパスフィルタノード(LPF)のInピンに接続します。
再生してみるとわかりますが、元の音声に比べてこもったような感じになっていると思います。
音質を悪くする
先ほどまでの状態でこもった音声にはなりますが、元の音声の品質が高いとまだまだラジオっぽくなりません。
そこで、Bitcrusherノードなるものを、フィルタを通した先に接続します。
これは、ノードの説明にもあるように「入力オーディオ信号をダウンサンプルし、ビット深度も下げる」ものみたいなので使えそうだなと思いました。
サンプルレートとビット深度をお好みに合わせて調節してください。
これで再生してみると、音質が低下したことで更にラジオっぽくなっていると思います。
仕上げにノイズを追加する
先ほどまでで声のいじくりは終わったので、最後は仕上げにノイズを乗せることでよりラジオっぽくしていきますが、ノイズを追加するかどうかは必要に応じて選択してください。
手順は以下の通りです。
①ノイズノードを出して、出力をPink NoiseかWhite Noiseかを選択する。
②今回はモノラル音声なのでMono Mixer (2)ノードで声とノイズをミックスする。
③声とノイズのゲインを調節する。
いかがでしょうか。
元の音声と比べるとだいぶラジオっぽくなっていると思います。
これで、わざわざ外部ソフトで加工しなくてもUE5内で完結できちゃいますね。また、パラメータを変数化して元の音声ファイルを残したままプロシージャルに調節可能なのもMetaSoundの大きな利点だと思います。
使い方を調べながら検証するつもりが思ったよりも使いやすかったため、一瞬で記事まで書けてしまいました。
つまり、MetaSoundは素晴らしい!
以上