げーむ開発徒然日記~怠惰のために勤勉~

Unreal Engineや3DCG制作について学んだことを記事にしていきます

第16回UE4ぷちコン振り返り その①~構想について~

らくする (@raksul_01)です。今回がブログ初投稿となります。

今回は、株式会社ヒストリア様主催の

「第16回UE4ぷちコン(https://historia.co.jp/ue4petitcon16)」に参加したので、

開設しっぱなしだった本ブログの重い腰を上げて、その振り返りについて書いていきたいと思います(-。-)y-゜゜゜

ちなみにぷちコン参加は今回で3回目でした。

目次

まず初めに

今回のぷちコンのテーマは「みち」

「みち」に通ずる何らかの要素(道でも未知でも)が入っているゲームであれば基本的には何でもOKというルールになっています。

いやあ、このテーマは苦戦しました。前回の「かわる」というテーマが如何に何でもできてしまうテーマであったかを痛感しました。

着想について

テーマが発表されたときに漠然と考えていたアイデア

  • 筆でを自分で描く2~2.5Dのゲーム
  • MetaSoundとNiagaraを組み合わせて音のを見立てたオーディオビジュアライザー的なもの
  • 未知の筆を持った伝説の書ミッチーがひたすらを爆走する筆アクションFPS、名付けて「Shodo-ka Simulator

です。マインドマップの作成などは一切行っていません(^O^)

そして実際にこれらをすべて途中まで作っては、すべてボツとなりました(この時点で約2週間を浪費。MetaSoundの勉強にはなりましたが)。

 

で、結局何を作ったの?の前に・・・

上述の漠然としたアイデアをご覧の通り、当初から謎に「」というものに頭が捉われていた私は、以下のような動画を見つけました。

www.youtube.com

そう、「大神」です。超有名タイトルですね。私は未プレイですが(ん?)

上の動画は、その大神における筆しらべをUnityで再現したものです。

 

私はこの動画に衝撃を受けました。

・・・いったいぜんたいWhat happens?

これはUnityを使用しているけど、UE4でも何とかして似たようなものを作ってみたい!そして真似するのはお絵描きの見た目部分だけに留めて、それを活かして今回のテーマに沿ったゲームを作りたい!と・・・

 

こうして、”筆しらべの見た目をUE4で似せてみる”という険しい道のりへ進む決意をしたのでした。

応募作品について

長々とお話しましたが、今回の応募作品はこちら↓

youtu.be

個人的には概ね満足いく結果が得られたと感じます。

※完全な真似ではなく、ゲーム内容に合致する見た目に調整しています。

 

裏話的なあれですが本当はストーリー構想もあって、ムービーシーンなども作成していました。

ですが、作っているうちに応募要件である動画時間や、提出期限を考えると適切でないと考えて途中で路線変更して、レベル(ページ)選択形式のパズルゲームにしようという流れになりました。

そうすれば、基本システムさえできてしまえばそのあとはギミック追加などでボリュームを補えますし(;'∀')

必要タスクの抽出

一番重要である、筆しらべの見た目再現を実行するにあたり、大神の動画を見ながら細かいタスクを書き出しました。

  1. 筆しらべ突入時に画面が停止し、ポストプロセス処理&紙面が斜めになる
    →作品の仕様上、停止&斜めにならないほうが良かったため除外
  2. 描いた部分から徐々に墨汁が幅方向に広がる(滲む)
    実現
  3. 描いている途中、墨汁がかすれる
    →おそらく私の作ったものにも実装可能と考えるが、時間の都合により断念
  4. 描く動きに合わせて筆先が動く、また、柄の部分が傾く
    →筆先の動きは実現
    柄が傾くこと完全に忘れていた・・・

他にも色々あるとは思いますが、このようにして、プレイヤーが描くときの感覚が気持ちよくなるための、様々な工夫がなされていると感じました。

そして、これら一つ一つが私の頭を悩ませるものとなったのです。

なんせ調べて出てくるようなものではなかったので(いくら調べても一切のヒントも得られませんでした_( _´ω`)_)。

 

なお、今回の作品の「インクで線を描く方法」「描いた線に沿って道を生成する方法」「筆先に動きをつける方法」の実装の仕方については以降の記事で紹介予定ですので、お楽しみに。

その他・感想

最後に、意識した点、良かった点/反省点などを挙げていきたいと思います。

  • ある意味、見た目再現(どうやってるのかな?という部分を自分なりに考えて再現してみること)が一番学習したかったことだったので、時間の都合上不足した点もあるがほぼ満足。
  • リセット機能も用意していた。
    非効率なOpen Levelで再読み込みする形式ではなく、GameModeに用意されたReset Level()などを使用するリセット。この場合、アクタごとにリセット時のイベントを用意する必要があり、面倒だった。
    面倒だった割に、動画では紹介できていない。
  • これまた動画では紹介できていないが、特定範囲の外に出ようとすると「絵本の外には出られないよ!」というメッセージ表示も用意してあった。
  • レイマンの形をした筆は「Shodo-ka Simulator」という当初作りかけていたバカゲーの名残だったりする。
  • 実は見た目再現と道生成を実装した後、ゲームにどう落とし込むかで相当苦労した。プロシージャル生成マップをひたすら突き進むゲームにするのか、単発ステージを複数用意したパズルゲームにするのか、など。
  • 絵本の世界を題材としており、ドローモード時のアウトライン描画とのギャップが激しく生じるようにしたかったので、背景グラフィックはあえてリアリスティックなものに
  • 上記に時間をかけたので、UI等に関してはクオリティを損なわない程度のものに。ただし、ちょっと雑すぎたかも吹き出しは頑張った。
  • ゲームってユーザビリティがすごい大事だと思ってるので、ぷちコンと言えどもチュートリアルを丁寧にすることを心がけた
  • 今回もめちゃめちゃに学びが多かった。開催ありがとうございました。